トップページに、速報 「ダイナースクラブのマイレージ改悪の悪夢と、対策」という記事を取り急ぎ書きましたので、ポイントを大量に保持されているプローパーカードのダイナースプレミアムカードの方は、まずご一読ください。2月1日を過ぎてご覧になられて、手遅れになられた方はお気の毒様です。
私が今メインに使っているカードです。ダイナースクラブの利用者の中から、ダイナースクラブが何らかの基準で優良顧客と思った人に対してインビテーションという形で招待された人だけが持てるカードです。ダイナースクラブ自体が取得するのに若干ハードルの高いカードであるわけですが、さらにもう一段階ハードルを乗り越えないといけないのでアメリカンエキスプレスのプラチナカードよりも取得は難しいのではないかと思います。このカードを持たれている、あるいは持とうと検討している人に役立てばと思います。
さて、このカードの年会費は10万円ということもあり、仮にインビテーションが来たとしても、果たしてそれだけの高額の年会費を払うだけの価値があるのだろうか? 見栄だけで年間10万円も払うのは馬鹿げている…と考える人も多いのではないかと思います。しかし、私の知る限り、これほどマイルを効率的に貯めるのに向いているカードは他にないのではないかと思います。マイルを貯めて特典航空券を手に入れるという目的においては最強のカードです。そして、このカードが持てる=ある程度の金額をカードで決済できる人は間違いなく10万円の年会費の元がとれます。以下に、何故このカードがマイル取得に優れているのか、或いはマイル以外でも優れた点があるのかについて述べてみたいと思います。
《マイルのたまる割合》
現時点の日本においてマイルの貯まるクレジットカードのほとんどは100円のカード利用で1マイルの割合でたまります。マイレージ・プラス《セゾン》カードだと100円で1.5マイルが可能だったり、ANA JCBのスターαで1.15マイルだったりといくつかの例外はあるのはさておき。
ダイナースプレミアムカードでは、基本は100円の利用で1ポイント、1ポイントは1マイルに移行されるので、100円で1マイルたまります。
さて、ダイナースプレミアムカードは、通常のダイナースクラブカードと違って、年間の利用に応じてボーナスポイントと呼ばれるものがつきます。これがとても魅力的であり重要な部分です。年間の利用の100万円に対して1万ポイントがボーナスとして加算されます。これはマイルにすると1万マイルなので、年間の利用100万円に対して1万マイルがボーナスとしてついてくるのと同じ事になります。
例えば年間789万円のカード利用があったとします。これに対して通常のポイントとして78,900マイル相当がたまります。さらに、ボーナスポイントとして700万円に対して7万マイル相当のポイントがついてきます。つまり、789万円の年間のカード利用に対して148,900マイル相当のポイントが手に入るわけです。これはおおよそ100円で2マイルの割合でマイルが貯まることになります。1マイルに4円相当の価値があるとしたら、100円に対して8円の還元、つまりマイルとして効率よく利用すると8%の還元率と言うことになります。日本国内の他のどのようなカードをみてもこれほどの高還元率のものは見あたりません。8%の還元率と考えると、年間100万円のカード利用に対して8万円相当のマイルの価値が還元される。これだけで年会費の元が取れているという計算になります。年間500万円のカード利用があれば、40万円の還元となり、10万円の年会費を差し引いたとしても30万円の利益となります。以上のような理由から、私の知る限り日本において最も高還元率を誇るカードではないかと思います。
《ANAダイナースプレミアムカード》
2012年2月から、ANAダイナースプレミアムカードという提携カードが発行されています。このカードを使うと、ANAのマイルしか貯まらないという制約を受けます。通常のダイナースのカードの場合、いくつかのマイレージに移行できるという利点があります。ただ、ANAに割り切ることができる人は、それなりにお得です。ヨーロッパ行きのビジネスクラスの特典航空券を考えたときに、ユナイテッド航空、デルタ航空などが往復12万マイル必要なのに比べて、ANAの場合9万マイルで手に入ります。例えば36万マイル貯まっている場合、ユナイテッド航空、デルタ航空だと3人分のビジネス航空券になるところがANAだと4人分になるのでお得です。
還元率で計算しますと、ANAのマイルでヨーロッパ行きのビジネス航空券(50万弱相当)を手に入れるのに9万マイル。9万マイル手に入れるのに450万円の決済。還元率は10%少々ということになりますのでお得です。よく日経トレンディなどでクレジットカードの比較特集記事がありますが、ほとんどのカードは還元率0.5%〜1%で得だ損だと言っているのとは比較にならないメリットです。
もうひとつは、ANAの場合ANAカードファミリーマイルという制度によって家族内のマイルを合算できるというメリットもあります。私の場合、私も妻もそれぞれダイナースプレミアムカードの本会員なので、二人ともがANAダイナースプレミアムカードを持てば、別々にマイルが貯まるのではなく合算できてとても効率的にマイルを使うことができます。
《マイルの有効期限》
ダイナースクラブのクラブポイントには有効期限がありません。ですから、長年にわたりポイントを貯めておき、いざとなったら移行したい航空会社のマイレージに移行して利用すると言うことが可能です。
ANA, JALのマイルの有効期限は3年ということを前述しましたが、それとは別に日本のクレジットカード会社の多くは独自のポイントが貯まるのですが、その有効期限は2年間というところが多いようです。セゾンは永久ポイントですが、マイレージに移行できるものはセゾンのポイントとして永久に残るわけではなく、即座にマイレージじに移行されてしまいます。有効期限がないというのはとても大きな利点です。
《マイルの使い方》
ダイナースクラブは、全日空、アメリカン航空、アリタリア航空、大韓航空、デルタ航空、タイ国際航空、ユナイテッド航空の7社のマイレージにポイントを移行することができます。その中で、実用的なマイル移行先として考えられるのが、ANA, アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空の4つです。
普通のダイナースプレミアムカードの場合、マイルの移行制限がない米国の航空会社、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空が有利です。ヨーロッパまでビジネスクラス12万マイル、二人で24万マイルとかの移行が可能になります。ANAには年間8万マイルという移行制限があるので、ビジネスクラス利用を考えると利用価値は低いです。ANAダイナースプレミアムカードだとその制限がないので良いのですが、他の航空会社に移行することができなくなるという制限が生じますので、どちらをとるかということでしょうか。
・アメリカン航空のAAdvantageの利用の場合
ワンワールドという航空連合のリーダー的な会社。ワンワールド加盟のキャセイ・パシフィック航空、香港ドラゴン航空、日本航空グループ(JAL)、ロイヤル・ヨルダン航空、イベリア航空、フィンランド航空、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、マレーヴ・ハンガリー航空、カンタス航空、アメリカン航空(AA)、ラン航空の特典航空券に換えることができます。便利なのが、JAL, BA, フィンエア、AAなどです。あと、ワンワールド加盟ではないのですが、アメリカン航空はエアタヒチヌイとも提携していて特典航空券に換えれますし、エアタヒチヌイに乗った際のマイルをアメリカン航空のマイルに加算ができます。エアタヒチヌイに乗られる際には是非ともアメリカン航空のマイルに加算することをお薦めします。以下にお薦めの例を書いておきます。
ヨーロッパビジネス=105,000マイル(JAL, BA, フィンエア等)
米国ビジネス=100,000マイル(AA, JAL)
タヒチビジネス=90,000マイル(エアタヒチヌイ)
・ユナイテッド航空のマイレージプラスの利用の場合
スターアライアンスという航空連合のリーダー的な会社。スターアライアンス加盟のANA、アシアナ航空、中国国際航空、上海航空、シンガポール航空、タイ国際航空、トルコ航空、ニュージーランド航空、ルフトハンザドイツ航空、オーストリア航空、スイスインターナショナルエアラインズ、ユナイテッド航空などの特典航空券に換えることができます。便利なのが、ANA、ユナイテッド航空、ルフトハンザ航空、ニュージーランド航空などです。以下にお薦めの例を書いておきます。
ヨーロッパビジネス=150,000マイル(ANA, ルフトハンザ等)
米国ビジネス=150,000マイル
《家族カード、ビジネスアカウントカード》
ダイナースクラブのカードには、家族カードとビジネスアカウントカードというものがあります。家族カードについては、プレミアムカードの場合6枚まで家族カードは無料で発行できますので便利です。
ビジネスアカウントカードというのもありましたが、今では新規の募集は終了したようです。ANAプレミアムダイナースカードなど提携カードではまだビジネスアカウントカードは発行されているようです。これは個人事業主には便利なカードです。安い年会費で経費用のカードが持てるので便利です。もちろん、ビジネスアカウントカードで決済したポイントも本会員のポイントとして貯まります。私は個人事業主なので、このビジネスアカウントカードを経費用として便利に活用しています。ちなみに、こうした法人カードの利用分もポイント、マイルになるというカードは、ダイナースクラブとアメリカンエキスプレスの二つだけです。